手書きノートアプリはどれを選ぶ?——iPadでもGalaxyでも、5本を料金と書き心地で比較
タブレットで手書きノートを始めたいけど、GoodNotesもNotabilityも有料で迷う。実は道具より「書き方」が効きます。GoodNotes・Notability・Apple メモ・OneNote・Samsung Notesの5本を、料金と無料でどこまで使えるかで比べました。
新しいタブレットを買った。ペンも揃えた。さあ手書きでノートを取ろう、とアプリを探すと、今度はそこで手が止まります。
GoodNotesがいいと聞くけれど有料。Notabilityも定番らしいけれど、これも課金。無料のものもあるし、結局どれを入れればいいのか分かりません。
この記事は、その迷いを1つの見方に絞ります。「高機能なほど良い」ではありません。まず自分の端末と使い方を決めてから選ぶと、失敗しません。5本を、料金と書き心地で並べました。
選ぶ基準は「サッと書けるか」——道具より書き方が効く
先に結論です。手書きアプリは、多機能さより**「手が止まらずサッと書けるか」**で選ぶと、後で活きます。
理由は、手書きそのものに魔法がないからです。ミュラーとオッペンハイマーの2014年の研究では、手書きのほうが考える問題で成績がよいと報告されました。
ただし、2019年にモアヘッドらが追試すると、その差は一貫しませんでした。今の見方はこうです。効くのは道具ではなく、聞いた話を自分の言葉に直す書き方のほう。
だから、機能を追いかけるほど遠回りになります。凝ったテンプレやペンの種類より、開いてすぐ書けて、手が止まらない1本のほうが、要点をまとめる余力が残ります。
見るべきは3点だけです。書き心地(引っかからずに書けるか)。普段の端末に合うか(iPadかGalaxyかWindowsか)。そして、教材のPDFに直接書き込めるか。
手書きが効く仕組みそのものは、ノートは手書きかPC入力かで詳しく扱っています。ここからはアプリ選びに絞ります。
5本を、正直に並べる
どれも日本語で使えます。料金は執筆時点(2026年8月)の数値で、プランはあとから変わることがあります。ドル建てのものは1ドル=約150円で換算しました(為替で変動します)。
| アプリ | 無料でどこまで | 料金(有料プラン) | 対応端末 |
|---|---|---|---|
| GoodNotes 6 | 合計3ファイルまで・書き出しに透かし | ベーシック年1,600円/プロ年4,880円(Appleは買い切りも) | iPad・iPhone・Mac・Android・Windows |
| Notability | ノート5件まで | Plus 年2,000円/買い切り8,000円 | iPad・iPhone・Mac |
| Apple メモ | 全機能を無料で | 無料(標準搭載) | iPad・iPhone・Mac |
| OneNote | 手書きを含む基本機能を無料で | 無料(上位はMicrosoft 365) | Windows・Mac・iPad・Android |
| Samsung Notes | 全機能を無料で | 無料 | Galaxy(スマホ・タブレット)・Windows |
金額は変わるので、入れる前に各公式ページで確認してください。5本を、仕組みごとに補足します。
書き心地とテンプレで選ぶ定番:GoodNotes 6
手書きの引っかかりの少なさと、方眼・手帳などテンプレの豊富さで、iPadユーザーに広く使われている定番です。教材のPDFに直接書き込め、書いた文字も検索できます。
無料でも合計3ファイルまで試せます(書き出すと透かしが入ります)。使い込むなら有料に切り替える形です。金額は上の表にまとめました。
iPad・iPhone・Macに加え、AndroidやWindowsからも使えます。端末を選ばず、定番から入りたい人に向きます。
録音しながら手書きしたい:Notability
書いている最中の音声を録音し、あとで「この一行を書いたとき、何を話していたか」を再生できるのが持ち味です。講義や打ち合わせのメモに強みがあります。
無料のStarterはノート5件まで。使い込むなら年額のサブスクのほか、一度払えば使える買い切りも選べます(金額は表のとおり)。
iPhone・iPad・MacというApple中心の構成です。録音とノートをひもづけたい人に向きます。
とにかく無料でiPadに手書き:Apple メモ
iPhone・iPad・Macに最初から入っている無料アプリです。追加のインストールがいりません。
Apple Pencilでの手書き、書類のスキャン、写真の貼り付けまで1つで足ります。iCloudで端末をまたいで同期し、日本語にも対応します。
弱点は、Appleの外に出づらいこと。まず無料で手書きを試したいiPadユーザーの、最初の1本に向きます。
Windows・Androidも含めて無料で:OneNote
紙のノートに近い感覚で、手書きもテキストも好きな位置に置けるアプリです。ページを章立てで束ねられます。
OneNote自体は無料で使え、Microsoftの無料アカウントがあれば始められます。上位の一部機能だけがMicrosoft 365(有料)で開きます。日本語対応で、Windows・Mac・iPad・Android・ブラウザまで端末を選びません。
使う端末がバラバラな人ほど、1つで揃えられて便利です。
GalaxyでS Penをいちばん活かす:Samsung Notes
GalaxyのスマホやタブレットにS Penで書く、Samsung純正の手書きアプリです。Galaxyには最初から入っていて、書き心地の作り込みが持ち味です。
料金は無料。Microsoft Storeから配布されるWindows版もあり、無料のSamsungアカウントがあればWindows PCでも使えます。アカウントでつなげば、端末をまたいで同じノートを開けます。日本語にも対応します。
iPhoneやiPadには対応せず、Androidでは Galaxy 専用です。GalaxyのS Penで手書きしたい人の、自然な入り口になります。
用途別に、1つずつ指名する
下の図が、使い方ごとの選び方です。
見てのとおり、端末と使い方を1つ決めれば候補は絞れます。名指しでまとめます。
- とにかく無料でiPadに手書き → Apple メモ
- 書き心地とテンプレで定番を → GoodNotes 6
- 録音しながら手書きしたい → Notability
- Windows・Androidも含めて無料で → OneNote
- GalaxyでS Penを活かす → Samsung Notes
迷ったら、まず無料で始められる1本を1週間。合わなければ表に戻って選び直す、が失敗しにくい順番です。
アプリは器。まず、自分の言葉に直す
どのアプリも、書き方しだいで残るものが変わります。研究が示したのは、手書きかどうかより、聞いた話を自分の言葉に直すひと手間が理解を残す、ということでした。
だから最初の一歩は軽くていい。今日はまず、手持ちの端末に入る無料の1本を選び、教材のPDFか会議のメモを1つ開いてみてください。全部書き写さず、ひと区切りごとに要点を1〜2行にまとめる。それだけで、同じ時間のメモから残るものが変わります。
Try Today今日からやるチェックリスト
- 手持ちの端末(iPad・Galaxy・Windows)にまず入る無料の1本を選ぶ
- 教材のPDFか、今日の会議の予定を1つ開いて手書きしてみる
- 全部書き写さず、ひと区切りごとに要点を自分の言葉で1〜2行にまとめる
- サッと書けて手が止まらなかったか、書き心地を振り返る
- 無料枠で足りるか、有料はいくらか(円・執筆時点)を各公式ページで確認する
Get Started各アプリの入手先
気になった1本は、公式ページからそのまま開けます。
出典・参考
- Mueller, P. A. & Oppenheimer, D. M. (2014) The Pen Is Mightier Than the Keyboard: Advantages of Longhand Over Laptop Note Taking. Psychological Science, 25(6), 1159-1168.(手書きは追いつかないぶん要点を自分の言葉に直すため、考える問題で有利だったと報告)journals.sagepub.com
- Morehead, K., Dunlosky, J. & Rawson, K. A. (2019) How Much Mightier Is the Pen than the Keyboard for Note-Taking? Educational Psychology Review, 31(3), 753-780.(同じ手続きの追試。手書きの優位は一貫せず、道具の差より書き方の差が大きいと示した)eric.ed.gov
- GoodNotes 料金(公式)— 無料は合計3ファイルまで・書き出しに透かし、Essential $11.99/年・Pro $35.99/年、Appleでは買い切りの特別版もあることを確認(2026年8月時点)goodnotes.com
- GoodNotes(公式トップ)— iPad/iPhone/Mac/Android/Windows/Web に対応し、端末をまたいで使えることを確認goodnotes.com
- GoodNotes 6(App Store・日本)— 日本語対応、日本での年額価格(ベーシック年1,600円・プロ年4,880円)を確認(2026年8月時点)apps.apple.com
- Notability 料金(公式・日本)— 無料のStarterはノート5件まで・全編集ツールは使えることを確認(2026年8月時点)notability.com
- Notability(App Store・日本)— iPhone/iPad/Mac対応・日本語対応、Plus 年額2,000円・買い切りClassic 8,000円を確認(2026年8月時点)apps.apple.com
- iPadの「メモ」に描画と手書きを追加する(Apple サポート・日本)— iPad標準の「メモ」でApple Pencilや指で手書きでき、手書き文字も検索できることを確認support.apple.com
- OneNote のバージョンの違い(Microsoft サポート)— すべてのOneNoteは無料で使え、一部の上位機能だけがMicrosoft 365で解放されることを確認support.microsoft.com
- Microsoft OneNote デジタルノート アプリ(公式・日本)— Windows/Mac/iPad/Android/Web対応・ペンでの手書き・日本語対応を確認microsoft.com
- Samsung Notes(Microsoft Store)— 無料(Free)で配布されていることを確認apps.microsoft.com
- Samsung Notes(公式・日本)— GalaxyのスマホやタブレットにS Penで書く純正アプリ・日本語対応を確認samsung.com
この記事は、上記の研究をもとに構成しています。 引用・要約は必要最小限とし、詳細は原典をご確認ください。