RSSリーダー比較——Feedly・Inoreaderで情報収集を1か所に
ニュースやブログの更新を追いたいのに、SNSの流し読みで時間だけ過ぎる。RSSリーダーなら、読みたいサイトの新着だけが1か所に集まります。Feedly・Inoreader・Feedbinを、無料でどこまで使えるか・料金・日本語対応で正直に並べ、目的から1つ選べるようにまとめました。
気になるニュースサイトやブログを、つい見逃す。SNSを開けば、目当ての更新は流れて消えている。
「あとで読もう」とブックマークした記事は、そのまま埋もれていく。
追いかけているつもりで、通知と流し読みに追われているだけ。そんなときに役立つのがRSSリーダー(=登録したサイトの新着だけを自動で集めてくれるアプリ)です。読みたいサイトの更新が、1か所に静かにたまります。
とはいえFeedly・Inoreaderと名前が並ぶと、どれを選ぶか迷います。3つを、無料でできることと料金で正直に並べました。
選ぶ基準は「情報を1か所に預けられるか」
先に、土台になる考え方を1つだけ。
心理学に、認知の外部化(cognitive offloading)という見方があります。覚えることや処理を、紙やアプリなど外の道具に肩代わりさせることです。リスコとギルバートが2016年にまとめた総説は、予定をリマインダーに入れる行為などを、その代表例として整理しました。
情報を追う作業も、これに近い。「どのサイトを見に行くか」を毎回思い出すかわりに、新着が集まる場所を1つ決めてしまう。追いかける手間が、頭から抜けます。
道具に預ける効き目は、集める作業だけにとどまりません。SNSのタイムラインは、通知や広告、関係ない投稿で何度も注意をそらします。
マークらの2008年の実験では、作業を割り込まれた人は速く片づけようとする一方で、ストレスや時間の切迫感が増えていました。読みたいものだけが並ぶ画面なら、その割り込みごと預けられます。
だから選ぶ物差しは、機能の多さではありません。預けたあと、頭を読むことに回せる状態が続くか。見るのは3つです。登録が手軽で置き場所を1つに保てるか、画面が読む妨げにならないか、無理なく使い続けられるか。次の3つは、この物差しで並べています。
3つを、正直に並べる
3つとも、日本から登録して使えます。料金は執筆時点(2026年7月)の数値です。海外のサービスはドル建てなので、円の額は1ドル=約163円で換算した目安。為替とプランはあとから変わるので、入る前に各公式ページで確認してください。
| アプリ | 無料でどこまで使えるか | 有料プラン | 日本語対応 | 向く人 |
|---|---|---|---|---|
| Feedly | 100サイト・3フォルダまで | Pro 月6ドル(約980円)〜 | 画面は英語(日本から可) | まず気軽に始めたい |
| Inoreader | 150サイトまで・広告あり | Pro 月7.5ドル(約1,220円)〜 | 日本語UIあり | たくさん追いたい |
| Feedbin | 無料枠なし・30日おためし | 月7ドル(約1,140円) | 画面は英語(日本から可) | 広告なしで読みたい |
順に補足します。
気軽に始めるなら:Feedly
Feedlyの無料プランは、100サイト・3フォルダまで。まず試すには十分な枠です。もっと多くのサイトを追いたい、AIで要約したいとなったら有料のPro(年払いで月6ドル、約980円ほど。月払いは6.99ドル)。
作る区分が3フォルダまでと少なめなので、置き場所を1つにまとめる設定が短く済みます。預けた状態に入りやすいのが、始めやすさの中身です。
画面は英語が基本で、日本語の表示はありません。ただ操作する項目が少ないので、英語のままでも使い始められます。まず気軽に始めたい人に向きます。
たくさん追うなら:Inoreader
Inoreaderの無料プランは150サイトまで登録でき、広告が表示されます。フォルダ整理や自動の振り分け、AIでの要約が欲しくなったら有料のPro(年払いで月7.5ドル、約1,220円ほど。月払いは9.99ドル)。広告も消えます。
強みは、集める作業だけでなく仕分けまで道具に任せられることです。フォルダと自動の振り分けを一度決めておけば、「これはどこに入れるか」を毎回考えずにすみます。頭が持つ管理の仕事が、もう一段減ります。
設定から画面を日本語に切り替えられるので、その仕分けの設定を手探りせずに組めます。日本語の画面で、多くのサイトを腰を据えて追いたい人に向きます。
広告なしで読むなら:Feedbin
Feedbinには無料プランがありません。かわりに30日間のおためしがあり、そのあとは月7ドル(約1,140円ほど)か年70ドル(約1万1千円ほど)。画面は英語です。
特徴は、機能をあえて絞り、広告や無料枠を置かない設計です。せっかく道具に預けて空けた注意を、通知や広告でまた奪い返されにくい。読むことに向けた状態を保つための割り切り、といえます。
無料にこだわらず、広告や余分な機能に邪魔されず読みたい人に向きます。
目的から、1つに決める
下の図が、追いたい形から選ぶときの早見表です。
自分に問うのは1つです。「更新を、どんな形で追いたいか」。名指しでまとめます。
- まず無料で気軽に始めたい → Feedly
- 日本語の画面で、たくさんのサイトを追いたい → Inoreader
- 広告や機能を省き、読むことだけに集中したい → Feedbin
迷ったら、無料のFeedlyかInoreaderをまず入れて、追いたいサイトを3つだけ登録する。合わなければ表に戻って選び直す、が失敗しにくい順番です。
こんなときは、無理に使わない
便利ですが、全員に必要な道具ではありません。
追っているサイトが2〜3個しかないなら、ブラウザのブックマークや各サイトのメール通知で足ります。わざわざ新しいアプリを増やす必要はありません。
RSSに対応していないサイトやSNSは、そのままでは取り込めないことがあります。追いたい発信元がSNSだけなら、RSSリーダーより、その場の通知設定を見直すほうが早い場合もあります。
登録しすぎて「未読」の数字がストレスになるのも、よくある落とし穴です。追うのは本当に読みたいサイトだけに絞る。未読をぜんぶ消そうとしないのが、続けるコツです。
情報を1か所に集めると、頭が軽くなる
3つとも、まずは追いたいサイトを数個登録するだけで「新着が1か所に集まる」を試せます。研究が示したのは、覚えたり探したりする手間を道具に預けた分だけ、頭は本来やりたいことに向かえるということでした。
だから最初の一歩は軽くていい。今日、いつも見に行くサイトを3つだけ登録してみてください。数分の設定で、SNSを何度も開かずに更新を追えるようになります。
流し読みや通知との距離を見直す話は、「ながら作業」は集中力を壊す?でも扱っています。読んだ記事のメモを残したくなったらメモ・ノートアプリも参考に。ほかの選び方はアプリ活用からどうぞ。
Try Today今日からやるチェックリスト
- いつも見に行くサイトを3つだけ思い浮かべる
- 無料のFeedlyかInoreaderを入れて、その3つを登録する
- 登録の上限(Feedly100・Inoreader150サイト)で足りるか確かめる
- 日本語の画面で使いたいか、英語のままで平気かを決める
- 未読をぜんぶ消そうとせず、読みたいものだけ開く
Get Started各アプリの入手先
気になった1本は、公式ページからそのまま開けます。
出典・参考
- Risko, E. F., & Gilbert, S. J. (2016) Cognitive Offloading. Trends in Cognitive Sciences, 20(9), 676-688.(覚えることや処理を紙・アプリなど外部に預ける「認知の外部化」が頭の負荷を下げる仕組みを整理した総説)pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
- Mark, G., Gudith, D., & Klocke, U. (2008) The Cost of Interrupted Work: More Speed and Stress. Proc. CHI 2008, 107-110.(作業を通知などで割り込まれると、速く片づけようとする一方でストレスや時間の切迫感が増すことを示した実験。著者ページ公開版)ics.uci.edu
- Feedly 料金プラン(公式)— 無料は100サイト・3フォルダまで、有料Proは年払いで月6ドル(約980円)ほど、画面は英語で日本語UIなし・日本から利用可(2026年7月時点)feedly.com
- Inoreader Pricing(公式)— 無料は150サイトまで・広告あり、有料Proは年払いで月7.5ドル(約1,220円)ほど、設定で日本語UIに切替可・日本から利用可(2026年7月時点)inoreader.com
- Feedbin(公式)— 無料プランなし・30日おためし、その後は月7ドル(約1,140円)か年70ドル、画面は英語で日本語UIなし・日本から利用可(2026年7月時点)feedbin.com
この記事は、上記の研究をもとに構成しています。 引用・要約は必要最小限とし、詳細は原典をご確認ください。